Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
「必要なかったって…」
「ジジイの店のプログラムを起動させる鍵だったの。だから、あたし達には必要なかった」
ユイは、その小さな鍵を見つめた。
「いらないかな~、とも思ったけどね」
「…ううん。ありがとう」
ユイはそれを首にかけた。
「今の夢のような時間も、こうして生きていることも…夢のままで終わらないように、この鍵を見て思い出すわ」
みんなは笑う。
「カクテルのおかわりはいかがですか?」
リーがトレーを持ってきた。
「はいはいはい~! あたしもらう~!」
立ち上がり、ミサトはカクテルを手に取る。
「飲みすぎだ」
レンが呆れて言った。
ミサトはいつの間にか、その手にカメラを抱えていて。
「ほらほら、みんな笑って!」
エイジとレン、ユイは顔を見合わせる。
「早くこっち向いてよ」
「何言ってんだ?」
エイジが言った。
ミサトは首を傾げる。
「早く来いよ」
レンが、自分の隣をぽんぽん、と叩いた。
「ね、シャッター、お願いできるかしら?」
ユイはリーに声をかける。
喜んで、とリーはミサトからカメラを受け取った。
「………」
ぽりぽりと頭を掻いて、ミサトはみんなのそばに座った。
ユイとレン、エイジに囲まれて、カメラのレンズを見つめる。
「…もう少し笑ったほうが…」
ファインダーを覗き、リーは苦笑した。
四人は顔を見合わせて。
「…出会えて、本当によかった」
ミサトが言った。
それからずっと、ユイのデスクには、四人が笑顔で写っている写真が飾られていた――。
【END】
「ジジイの店のプログラムを起動させる鍵だったの。だから、あたし達には必要なかった」
ユイは、その小さな鍵を見つめた。
「いらないかな~、とも思ったけどね」
「…ううん。ありがとう」
ユイはそれを首にかけた。
「今の夢のような時間も、こうして生きていることも…夢のままで終わらないように、この鍵を見て思い出すわ」
みんなは笑う。
「カクテルのおかわりはいかがですか?」
リーがトレーを持ってきた。
「はいはいはい~! あたしもらう~!」
立ち上がり、ミサトはカクテルを手に取る。
「飲みすぎだ」
レンが呆れて言った。
ミサトはいつの間にか、その手にカメラを抱えていて。
「ほらほら、みんな笑って!」
エイジとレン、ユイは顔を見合わせる。
「早くこっち向いてよ」
「何言ってんだ?」
エイジが言った。
ミサトは首を傾げる。
「早く来いよ」
レンが、自分の隣をぽんぽん、と叩いた。
「ね、シャッター、お願いできるかしら?」
ユイはリーに声をかける。
喜んで、とリーはミサトからカメラを受け取った。
「………」
ぽりぽりと頭を掻いて、ミサトはみんなのそばに座った。
ユイとレン、エイジに囲まれて、カメラのレンズを見つめる。
「…もう少し笑ったほうが…」
ファインダーを覗き、リーは苦笑した。
四人は顔を見合わせて。
「…出会えて、本当によかった」
ミサトが言った。
それからずっと、ユイのデスクには、四人が笑顔で写っている写真が飾られていた――。
【END】