Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
 三人ということは、エイジとレン…もしかしてたら、ミサトも数に入っているのかも知れない。

 ここにいるインホアという女性が、ユイの本当の母親だとしたら、ユイはエイジとレンだけではなく、ミサトもここに呼びたかった、ということになる。


「俺の相棒は、その3人目を待つために『AGORA』っていう酒場で待ってるよ」


 紅茶を飲みながら、エイジは言った。

 ここら辺にはあまりないような品種なのか、あまりあまり慣れない味がした。


「そう…。じゃ、彼女はまだ見つかっていないってことね」


 インホアは、困ったように腕組みをした。


「ところで、ユイが俺たちをここに呼びたかった訳ってのを、教えてくれねェか?」

「…そうね…」


 インホアはまた一口、お茶を飲む。


「正確には、ユイがあなた達をここに呼んだって訳じゃないわ」

「…というと?」

「私が、ちょっとね…」


 そう言って、インホアはにこりと笑う。

 エイジは意味が分からずに首を傾げた。
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