Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】

【5】

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 ツァンダオは、にやりと笑いながらナイフを取り出す。


「テメェにゃ雑魚をくれてやるから、さっさとどっか行け」


 刀を鞘から抜いて、レンは言った。


「…いいのか? 前に苦戦したんだろ、こいつに」


 タバコに火を点けて、エイジはレンを見る。


「こいつはあの時戦った奴じゃねェ。それに、俺は相手が誰であろうと、怯んだりしねェ」

「大層なご主義だぜ…でもこいつが前のヤツよりパワーアップしてたらどうすんだよ」

「やかましい。さっさと行け」


 何処かサムライ気質のこの相棒は、言いだしたらきかない。

 仕方なくエイジは走り出す。

 レン曰く“雑魚”を蹴り倒しながら。

 ツァンダオはナイフをエイジに向かって投げる。
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