オレンジジュース~俺と一人の生徒~
もう何年も本気でハードルなんてやってねぇから
俺、かっこ悪いこけ方するかも知れないけどな。
「先生!俺と競走しようぜ!」
手を挙げたのは、陸上部の男子。
俺が見込んだなかなかの才能を持った生徒だった。
一瞬、やべぇ…とか思ってしまった。
負けたらかっこわる!!
「もう俺おやじなんだから、手加減してくれよ。」
俺が、ジャージのズボンを脱ぐと、何人かの生徒がキャーキャーと騒ぐ。
下に、半パンはいてるのに…
しかも、この半パンは、夏休み矢沢がはいたあのズボン。
思い出の半パンで俺は勝負に挑む。