オレンジジュース~俺と一人の生徒~
互いに離れていてもそばにいるような感覚が生まれ、それは俺だけじゃなく矢沢も同じだった。
廊下ですれ違うとき、一瞬合わせる視線。
矢沢の授業がある時は、あいつが好きな白いジャージを着た。
出席を取る時は、なぜかドキドキしてしまう。
幸せな日々。
こんな日々が永遠に続くと信じていた。
俺達を引き離すものなんて、ないと思っていた。
いつまでも笑っていられると
俺は信じていたかったんだ。