オレンジジュース~俺と一人の生徒~
靴箱には手紙が入っていた。
里田からだった。
メアドと携帯番号が書かれた紙と
『彼女いますか?』のメッセージ。
きっと、今夜も里田は俺の家の前に来るんだ。
俺の返事を聞きに、俺のベランダをじっと見つめる。
どうか、
直には…言わないで。
よけいな負担をかけたくない。
俺と付き合うことであいつは
いろんな我慢をしてるから…
だから、これ以上悩ませたくないんだ。