オレンジジュース~俺と一人の生徒~
第6章【俺の真実】
娘の存在
年末の大掃除に疲れて、いつの間にか眠っていた。
離れていても、直がそばにいる気がする。
「もしもし!!」
こたつにもぐったまま出た携帯電話から聞こえた声。
「もしもし、パパー!」
娘の七緒からの電話…
滅多に電話なんてかかってこないから、こういう時は何かあるなとわかる。
俺の直感は大抵当たっている。
付き合ってる男と喧嘩したとか、別れそうだとか・・・そんな所だろう。
理由はどうであれ、娘のかわいい声を聞くことができて、
嬉しくないわけはない。
いつの間にこんなにはっきり話せるようになったんだろう。