オレンジジュース~俺と一人の生徒~
俺は七緒との電話を切って、
こたつから出た。
「はぁ・・・言わなきゃ。」
直に話さなきゃ。
言わなければいけない。
本当は「好きだ」と言う前に、伝えるべきことだった。
直、お前はどう思うだろう。
俺に子供がいるってことを知って、
直はどう感じるだろう。
お前はきっと平気なフリして笑うんだ。
そして、一人で夜・・・枕を濡らす。
俺には決して涙を見せない。
そういう優しさを持った子なんだ。