オレンジジュース~俺と一人の生徒~
窓の外に視線を移したままの矢沢を
抱きしめたいと思ったよ。
許されることではないけれど、
俺は、俺の力でお前を幸せにしてやりたいと思ってしまった。
一人で暗い部屋で泣いているお前を想うと…
俺は居ても立ってもいられなくなる。
すぐにお前のそばに行って、
涙を拭ってやりたくなるんだ。
俺に何ができるかいくら考えても
俺には
「したくてもしてはいけないこと」だらけだった。