オレンジジュース~俺と一人の生徒~
俺は、直からパワーをもらい、会議に戻る。
熱い議論を交わしながら、冬なのに汗をかく
どうしても、叶えてやりたい。
みんなのたった一度の修学旅行の為に、俺達教師が頑張るのは当然のこと。
ナイタースキーも夜の自由行動も、なんとかOKの方向に進みそうだ。
俺は、いつも履いている3枚1000円のトランクスじゃなく、ちょっとリッチなボクサーパンツを鞄に入れる。
「何、気合入れてんだ、俺・・・」
独り言が増えた。
隣に直がいてくれればな・・・
直は、今何してるだろう。
俺は窓を開け、凍えるような夜風に当たった。
どうか、成功しますように・・・
最高の修学旅行になりますように。
いつもは、生徒のことしか願わないけど
今夜は俺の願いも―――
俺と直にとっても、
素敵な修学旅行でありますように。
月は、こんな俺を見て・・・
笑ってる?