オレンジジュース~俺と一人の生徒~
その後、挨拶をしたいと彼氏の方から言ってくれて、2人で少し話した。
よく喧嘩をすると言っていたが、穏やかそうな好青年という感じがした。
七緒のことは、本当の娘のようにかわいいと言ってくれて、安心した。
「俺は、そばにいてやることはできないんで、よろしくお願いします。何かあったら、いつでも力になりたいと思ってます。」
公園の影から、俺とその彼氏の様子を見ていた七緒が走ってきた。
真ん中に座った七緒は、2人の手を握り、微笑んだ。
七緒と直。
どこか似ている優しい子。