ただ…そばにいたい。
クラス替え
4月
新入生が入学してくる。
岡田 麻衣(13)中学2年生
どちらかと言えばクラスでは目立たない存在で、人見知りが激しいため、友達も少ない。
麻衣の通う中学校は、学区が広いため1学年に約300人の生徒がいた。1クラス30人だとしても10クラスになる。友達の少ない麻衣は、この時期が嫌いだ。仲良くなった友達とクラスが別々になる可能性が高いから。
「麻衣ちゃん、また一緒のクラスだと良いね!」
中1で唯一仲良くなった友達、原川菜緒(13)。
「ほんと!菜緒ちんと離れるのやだぁ」
ドキドキしながら、クラス替えの発表を待つ。受験発表のように、校舎に紙が貼られる。
「はーい、今からクラス発表しますから、自分のクラスが分かったら各自教室へ行ってください!」
先生たちが5人がかりで、大きなクラス発表の紙を貼っていく。生徒たちは、貼られた順に自分の名前を探していく。なんせ10クラスもあるため、探すのは大変。
歓声や落胆の声、まさに受験発表のようだ。
麻衣も、必死に自分の名前を探す。が、なかなか見つからない。
「あっ、私6組だよ!」
菜緒は6組。
麻衣も6組を中心に探す。が、名前はなかった。
「麻衣ちゃん…クラス離れちゃった」
麻衣は本気でショックを受けた。菜緒と離れたら、私はまたひとりからのスタート。
「麻衣ちゃん10組だよ」
10組…
6組とは校舎も違う。
「菜緒ちん〜私、新しい友達できる自信ないよ〜」
「何言ってんのさ〜誰かがきっと話し掛けてきてくれるよ!」
「うん…」
「私も10組に遊びに行くから、ね!お弁当も、また一緒に食べようよ」
「うん、ありがとう!」
菜緒の言葉が嬉しかった。この中学は、お弁当は他のクラスに行って食べても良いことになっている。これで寂しくない。ひとりじゃないよね。
新入生が入学してくる。
岡田 麻衣(13)中学2年生
どちらかと言えばクラスでは目立たない存在で、人見知りが激しいため、友達も少ない。
麻衣の通う中学校は、学区が広いため1学年に約300人の生徒がいた。1クラス30人だとしても10クラスになる。友達の少ない麻衣は、この時期が嫌いだ。仲良くなった友達とクラスが別々になる可能性が高いから。
「麻衣ちゃん、また一緒のクラスだと良いね!」
中1で唯一仲良くなった友達、原川菜緒(13)。
「ほんと!菜緒ちんと離れるのやだぁ」
ドキドキしながら、クラス替えの発表を待つ。受験発表のように、校舎に紙が貼られる。
「はーい、今からクラス発表しますから、自分のクラスが分かったら各自教室へ行ってください!」
先生たちが5人がかりで、大きなクラス発表の紙を貼っていく。生徒たちは、貼られた順に自分の名前を探していく。なんせ10クラスもあるため、探すのは大変。
歓声や落胆の声、まさに受験発表のようだ。
麻衣も、必死に自分の名前を探す。が、なかなか見つからない。
「あっ、私6組だよ!」
菜緒は6組。
麻衣も6組を中心に探す。が、名前はなかった。
「麻衣ちゃん…クラス離れちゃった」
麻衣は本気でショックを受けた。菜緒と離れたら、私はまたひとりからのスタート。
「麻衣ちゃん10組だよ」
10組…
6組とは校舎も違う。
「菜緒ちん〜私、新しい友達できる自信ないよ〜」
「何言ってんのさ〜誰かがきっと話し掛けてきてくれるよ!」
「うん…」
「私も10組に遊びに行くから、ね!お弁当も、また一緒に食べようよ」
「うん、ありがとう!」
菜緒の言葉が嬉しかった。この中学は、お弁当は他のクラスに行って食べても良いことになっている。これで寂しくない。ひとりじゃないよね。