ねぇ、キスして?
「あたしは、あっくんに子供がいようと、あっくんがまだその女(ヒト)のことが好きだろうと、そんなの関係ない。どんなあっくんでも好き……大好き。あたしは、ずっとずっと……あっくんの、傍にいたい」



あっくんの瞳を真っ直ぐに見ながらそう言うと、その瞳は一瞬大きく見開かれて……すぐにそらされた。


その仕草に、あたしのこの想いは迷惑なのかもしれないと、目の奥が熱くなり……目の前にいるあっくんの姿が歪んできた。



「……あっくん……」



無意識に出されたその声は、自分でも吃驚するほどに震えていて。


それに気付いたのか、あっくんの視線が戻ってきた。



「奈、留?」
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