涙を超えたそのさきに
第一幕
高校1年生
桜の花びらが風に誘われ舞っているなか、
私は新たなる一歩を踏み出した。
この正門をくぐったら、はれて私は高校生だ。
・・・・・あの苦しかった日ともおさらばだ。
「利奈??ホントに大丈夫?
日本にひとりなんて・・・・」
この人は私のお母さん。
有名なデザイナーで今からパリに単身赴任する。
世間で言えば、成功人。
「大丈夫って何回いえばきがすむんですかーー??」
「でも・・・・・」
「ほら飛行機乗り遅れちゃうよ!!
いってらっしゃい」