竜の箱庭
「預かるのは構わないが…失礼だが、貴女はどうするのかね」

「私は…行かなければならないところが…。必ず、迎えに来ますから、どうか…」

女はそれだけ言うと、わき目も振らずに駆け出した。

「あっ…待ちなさい!」

ルードが声を掛けた瞬間、激しい雷鳴が轟き、ルードとリーズは思わず目を瞑った。
再び目を開いた時には、最早女の姿は暗闇の中に消え去り、見つけ出す事は叶わなかった。
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