オオカミ系幼なじみと同居中。

そして要は昔を懐かしむように、ほんの少し目を細めた。



「この公園は、オレと未央が初めて会った場所なんだけど」



・・・・・え?


「えええ?!」



驚きすぎて、あたしは大声を出していた。



「お前・・・うるさい」



要は揺らしていたブランコを思わず止めた。
耳を押さえてあたしをジロリと見る。
慌ててあたしは口を押さえた。



「ご、ごめん。でも・・・いつ頃?」

「5歳くらい?」


うーんと、空を仰いで要は答えた。


「5歳って・・・そんな小さい時なんだ」



要の家に居候になる前、パパ達があたしは昔、要と遊んだ事があるって言ってたっけ・・・



「親父達が仲良かったろ?オレも未央も時々この公園に連れて来られたんだ。あんま覚えてねーけど。」


「そう・・・だっけ」






そう、たしかに・・・この公園にママと来た事がある。

一緒にいつも遊んでくれた子。

小学校の中学年にもなると、パパ達も仕事の関係でなかなか会えなくなってしまったようだった。


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