オオカミ系幼なじみと同居中。



でも、あの後どうなったんだっけ?

あたしは首を捻った。


うーん・・・



「ダメだ。思い出せない。・・・ねえ、あの後、要は何て言ったの?」



ブランコに座ると、要の顔を見た。
要は『え』という顔をしたけど、すぐに視線を逸らした。


「?」

「・・・さあ、どうだったかな」


そう言った要がどんな顔をしているのかよくわからなかった。



ガシャン



ブランコから立ち上がると、要は桜の木の方へ歩いていった。
その後を急いで追った。



「小学生になって、オレ達会わなくなったろ?」

「・・・うん。たぶん」

「何でか覚えてる?」



要はあたしを見た。


「・・・何で?」

「未央がオレに会いたくないって言ったの」



木にもたれるようにして立つとあたしを眺めた。




「え?あたしが?何で?」


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