オオカミ系幼なじみと同居中。


少し強引にあたしの手を掴むと、要は少しだけ腰を屈めて耳元でそっと囁いた。



「未央と2人きりになりたい」



……え?

つまり、そ、それって……。



あたしは頭の中に膨らむ、妄想を慌ててかき消した。



大丈夫っ!

そんなわけないよっ!


でも……。


そんなわけあってほしい……かも。



って、あたしなに考えてんだっ!



もう頭の中は再びパニック状態。



要はあたしを混乱させる天才だ……ほんとに。



あたしが浮かんでは消え、また浮かんでは消える妄想に困惑していると、いつの間にか家に戻ってきていた。




まだ昼間。


みんな仕事で帰って来ない。



あたし達は誰もいない家に入っていった――



や、やっぱ怖いかもーーー!


助けて~~~!



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