オオカミ系幼なじみと同居中。


手に持っていたグラスからオレンジジュースがこぼれそうになって、それをなんとか食い止めた。


なんで?


あたし達はどうなるの??



「未央ちゃん、せっかくうちに来てもらったのにごめんね……」


おばさんとおじさんはとても、すまなそうにしている。


そうか……。


あたしは結局この家とは縁がなかったんだ。



いい。大丈夫。


一人でも平気。






「ほんとにごめんね……でもおばさんは長くても1ヶ月程度で戻ってこられるから。おじさんがひとりでも平気なら良かったんだけど。初めての土地でしょ?だから慣れるまでは一緒にいてあげたくて」

「……」



そうなんだ……。
だけど、だけど、おばさん!


話を黙って聞いていた要は、コップに入ったミルクを飲み干した。



「それまで要、未央ちゃんの事、頼んだわよ」



「ぶはっ」



おばさんの言葉に驚いて、要は飲んでいた牛乳を吹き出してしまった。


「……頼むって」



はぁぁぁあ!?




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