オオカミ系幼なじみと同居中。
その先にいたのは・・・
「・・・要?」
二度あることは三度ある。
そう言うけど・・・こんな光景は見たくないよ・・・。
思わず、旬の体に回した腕に力をこめた。
「・・・未央・・・お前・・・・なんで」
要も信じられないと言うような表情で、大きなその瞳をさらに見開いた。
「・・・どうゆう事?」
あたしは要の言葉には答えず、震える唇でそう呟いてた。
だって・・・
だって、要の横にはあたり前のように並んで歩く美咲さんの姿。
彼女もあたし達を見つめたまま、不安の色を隠しきれない様子だ。
旬はそんなあたし達をただ黙って見つめている。
なんでだろう・・・
どうして、要は美咲さんと歩いてるんだろう・・・
どうしてあたしは、その瞬間を見ちゃうのかな?
神様って意地悪だな。
あたしはなんだかすごく客観的にその場所にいた。
要が何か言ってたけど、あたしの耳には何も届かなくて・・・
ただ・・・
どんどん冷たくなっていくあたしの手を・・・・
旬の大きくてあったかい手がずっと包み込んでいてくれた。
それだけだった。