オオカミ系幼なじみと同居中。



「・・・もう限界」


「・・・え?」


旬はあたしを抱き締めたまま大きく溜息を付いた。



「・・・なんなんだよ。
こっちは必死で諦めようとしてんのに・・・
お前ら・・・全然うまくいってないじゃん」


「・・・・・」




旬はそう言うと、ゆっくりと体を離してあたしの顔を覗き込んだ。

そしてにっこり笑うとこう言った。



「やっぱ、諦めるのやめた。俺、自分に正直に生きるよ」


「・・・え・・・え?」




旬は悪戯に笑うと、あたしの頭をくしゃくしゃっとした。



あ・・・あの?


理解不能なんですが?




きょとんとしたまま、まるで金魚のように口をパクパクさせてるあたしを見て旬は満足そうに笑った。



「じゃあ、また明日な。・・・それと、余計な事考えそうになったら俺にメールして。いい?」



何かに吹っ切れたような、爽やかな笑顔で自転車にまたがって去って行く旬に、あたしはただ呆然とその姿を見送った。




「・・・・・」









・・・・・・え?


ええぇぇええ!?



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