オオカミ系幼なじみと同居中。
旬の姿が見えなくなっても、あたしはその場から動く事が出来なかった。
・・・・落ち着け、あたし。
もう一度良く考えてみな?
旬が何て言ったか。
「・・・・・・」
『諦めるのやめた』
・・・だから、どうゆうコト?
ヤメタってなにを??
頭の中に幾つもの「?マーク」を浮かべたあたしは、いつの間にかすぐ傍まで来ていた人影に気づかなかった。
街灯に照らされて、長い影があたしの影に重なって、あたしはようやく顔を上げた。
「・・・あ・・・」
顔を上げた瞬間、あたしは固まってしまった。
持っていた鞄を思わず落としそうになって、なんとかそれを耐える。
や・・・やだ・・・・いつから、そこに・・・・?
「・・・要・・・」