オオカミ系幼なじみと同居中。


来てしまった……


昨日飛び出した相田家――・・・。



陽はまだ昇りきらない時間に。
朝もやの中、あたしは飴色の扉の前で行ったり来たりを繰り返していた。




さ…さむすぎる…



極度の寒さと緊張も加わって、あたしの体はガタガタと小刻みに震えていた。



あたしって…どうしていつもこうなんだろう…







「…よし」


小さく息を吸い込むと、その扉をゆっくりと開けた。

そっと中に顔を突っ込むと、もうおばさんは起きているようで朝食の美味しそうな香りに包まれた。



あたしは両手で玄関の戸を閉めると、音を立てないようにそっと階段を上がった。




自分の部屋の前まで来ると、急に緊張がとれてホッと息をついた。


よかった…とりあえず、このまま制服に着替えて要より先に家を出なきゃ…





――カチャ



「……」


ドアを開けたあたしは思わず息を呑んだ。



ゆっくりと開けたドアの先に、朝日に照らされた彼のシルエットが見えた。




どうして…?








―――・・・要



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