オオカミ系幼なじみと同居中。
「ジンさんにも、俺にやったように迫ってるらしい。
最近マジで美咲の事、相談される。なんとかならんのかーって。
バイトしたいって言った時も……初めて俺らの学校に来た時も。
あいつ、思い込んだら一直線だから。周りの事考えないっつーか。
まいってるのは、俺も同じだっつの。 なあ?」
「……よくわかってるね? 美咲さんの事」
「…………」
「え」と一瞬固まる要。
でも!!
無理矢理だったって言っても……
「……やることヤったんでしょ?」
「…………」
図星なのかー!?
あたしのその言葉に、要は動揺して視線を泳がせた。
わかりやすい……
「――でも」
要はそっとあたしの手をとると、自分の口元へ持って行った。
そして、あたしの表情を伺うように覗きこんだ。
確かめるように。
そして……
まるで何かに 誓うように……
「俺は、昔も今も……未央だけ見てきた」
「……」
「それは、これからも変わらない。 俺は、未央が好きだ」
要……
これじゃまるでプロポーズだよ……
今なら素直になれる。
あたしもちゃんと伝えられる……
「……うん。 あたしも……あたしも要が好き」
「あは。 知ってる」
そう言った要は、はあっと息を吐き出すと零れそうなほどの笑顔を見せた。
そしてまた、あたしをキュッと自分の胸に抱き寄せた。
優しくて、でもとってもあったかくて。
要……
もう…………ほんとに大好き。