オオカミ系幼なじみと同居中。
・朝練の中で
次の日――
あたしは要に会うのが気まずくて、早く家を出た。
玄関を開けると、ほんの少し冷たい風が頬を撫でた。
あたしはゆっくりとその中へと足を進めた。
もう、昨日はほとんど眠れなかった。
寝れるわけないよ!
だって……。
あたしは、そっと自分の唇に触れた。
まだはっきり残ってる、要の感触。
わーっ!
……もう、一体なんなのよ。
要も意味わかんないけど、1番わかんないのは自分自身。
よけれたはずだった。
いやならちゃんと拒めたのに、あたしそうしなかった。
出来なかった……
……なんで?
なんで!?
昨日初めて会った人とこんなことになっちゃうなんて。
あたし、どうかしてる。
グルグルとそんな事を考えているうちに、いつの間にか学校が見えていた。