オオカミ系幼なじみと同居中。
未央の行きそうな店、公園、学校を見て回る。
どこにもいない。
「どこ行ったんだよ」
はあ・・・はあ・・・
乱れた息を何とか整えた。
そしてまた、走り出す。暖かくなってきたとはいえ、雨に濡れて風邪なんか引いてもらったら困る。
親父達になんて言われるかわかんねぇし。
学校の近くの川に差し掛かった。この堤防はいつもなら学校帰りの学生やキャッチボールなんかして遊んでる子供で結構賑やかな場所だ。
休みの日なんかは親子連れもいる。
今日は雨も降りそうな天気だし、その姿はどこにもなく川の流れがやけに聞こえる。
ここにも、いない・・・・か。
そう思って諦めながら堤防を見渡したオレは、人影を見つけて釘付けになった。
「…………」