オオカミ系幼なじみと同居中。
「で? いつから、相田要が好きなの?」
「ってか、あんたら、接点ないよね?未央が一目惚れなんてありえなぁい!」
案の定、マナと結衣から質問攻めにあっていた。
旬に告白された事。要の家に親の事情で居候してる事。
あたしは早苗にしか言ってなかった事を、2人に話した。
学校の帰り。
近くのファミレスにあたし達4人はいる。
全国のチェーン店でどこにでもあるようなお店。この時間は学校帰りの学生で店内は賑やかだ。
店の奥の窓際の席が、あたし達のいつもの場所。
ジュースを飲みながら、お互いの恋の話とか、今日の出来事を報告し合う。
いつものあたしなら、
『今日は何回、旬と目が合った』とか言って盛り上がってるとこ。
「好きって、実感したのは今日だよ」
へえ~。
と早苗達は興味深々といった表情をした。
あたしは言ってて顔が赤く火照るのを感じながら、持っていたカルピスを口に運ぶ。
マナがお皿に乗ったポテトを食べながらあたしをじっと見て真剣に言った。
「相田要に、藤森旬か。どっちも捨てがたいイケメンだね」
捨てがたいって……
「でも、要は完璧あたしの片思いだから……」
そう言って、はあ……と溜息をこぼす。
「何で?わかんないじゃん」
早苗があたしを見る。
「そうに決まってるよ。要の周りにはキレイな女の人ばっか集まってくるんだよ?」
あたしは要の家に来ていた人達を思い出した。
セクシーで、キレイで……あたしとはまるで正反対のような人達。