黒姫

溢れ出す言葉の羅列が、瑞姫には痛い。

大切で、世界で1番大好きな人達に、私はなんてことしたんだろう。


「瑞姫に拒否られるのが多分俺、何よりも怖い。何もなかった俺を1番最初に見付けてくれたのは瑞姫なんだよ。……怖かったよ、悪いかよ」
「……ごめ、」
「謝らないで、悪い。今のちょっと言い過ぎた」


普通は謝らないタイミングで謝った透に、やはりよく自分のことを知っているのだと思った。

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