黒姫


そして、放課後。


「え、加藤帰らないの?」
「邪魔しないから良いでしょ」
「いや……まあ良いけどね」

残る人いるとは思わなかった。


教室には瑞姫と鈴羅と真奈、そして何を考えたか薫だけが残っていた。


「……黒瀬、あの」
「何?」
「話し合いって、何するの?」


口火を切ったのは意外にも鈴羅だった。
朝から今までにかけて何を考えたのか、覚悟を決めた目をしている。

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