黒姫

しかしその言葉に、瑞姫はめげも凹みもしなかった。
寧ろそんな言葉でめげるような人間なら、あのいじめの中態度も変えずに普通の顔で登校なんて出来ない。


「え、嫌われてるからこそでしょ。私を嫌ってる西田と普通に話せるようになったら、結構いろんな人と会話出来るようになると思うんだけど」
「いや……あのさ黒瀬、あんた実はすごい会話力あると思う……」


よくもまあ自分を嫌っていると知っている人を相手にこんなことが言えるものだ。

< 219 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop