黒姫
そんな騒がしいやり取りを、今まで瑞姫は外から見ていただけだった。
興味がないと切り捨てて、内にいる人からは疎まれて。
それでも良いと思っていた。
先ほど真奈に話を持ち掛けたのも、“家族”以外に居場所が欲しかっただけの話で、別にそこで楽しもうだなんて思っていなかった。
でも、これは。
実際に内側の人間として会話してしまったら。
――ああ、これだから皆、一人で過ごすのが苦手なのかな。
楽しい。
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