黒姫

「食後にごろごろすると太るぞ」
「煩いなぁ、いいじゃん今日くらいー」


入って来た透に開口一番注意され、ふて腐れたフリをしながら瑞姫は漸く起き上がった。

ナチュラルに隣に座ってきた透に、突然頭を撫でられて少しだけ驚く。


「え、何?」
「今日の話、聞かせて」
「……あ、そういうこと。いいよ」


ああしよう、と決めたとき、真っ先に相談したのは透だった。
透が聞く権利も、瑞姫が話す義務もある。

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