黒姫

言葉数は、無口という程少なくはなかったが、決して多くはなかったように思うし、何があっても割と傍観しているように思っていたのだ。

もちろん、瑞姫への嫌がらせに関してもその例に洩れず、傍観者なのだと理解していた。

それがどうだ。
教室に瑞姫と薫以外誰もいないのをいいことに、意外なまでに首を突っ込んで来る。
正直、余計なお世話だと思いつつ、そこまで嫌だとは瑞姫は感じていなかったが。

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