メモリー☆レター
★エピソード2
名前はわかった。
でも私は名前以外なにもわからない。
どうやら佑は全て知っているようだ。
聞かなきゃ…。
「あの、佑が知ってること全て教えて…」
佑は少し考えて言った。
『ん…なにから話そうか?』
私はとにかくなぜ記憶を失ったのかが知りたいと言った。
でも佑は複雑そうな顔で
『……まだそれを知るのは早すぎる』
そう言って教えてくれなかった。
早すぎる…?なぜだろう。
状況が悪かったのだろうか…
疑問は浮かんだもののあまり深く考えないようにした。
記憶喪失をしたんだから、いいことじゃないんだろう。
私は他に教えてくれそうな事を聞いた。
「ここはどこ?」
『ここは俺の家』
佑の…
私はとっさに
「私の家はどこ?迷惑はかけたくないの、帰らせて…」
と言った。
自分の家があると思っていたから…。