マフラーと君の手と。






「そんなこと知ってる。
柚木くんに言われなくたって知ってるよ。」







あたしは柚木くんの手を振り払っていた。


柚木くんは振り払われた手を見ていた。




「柚木くんにいわれなくたって…!!」




流れる雰囲気が
朝なのに冷たい。



「…。」

「あたし、行かなきゃ。
純のところに行かなきゃ。」

「…。」






「道教えてくれて ありがと!!!!」




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