流れ星☆彡
嫌がらせ
*



「とりあえず、自分でやってみろよ」


「うん」



四苦八苦しながら、エンジ色のネクタイと戦う。



「あ゙ーっ!もう無理っ!」


「あはは、すっげぇウケんだけど」



また、笑われた。


でも……


この笑顔が一番大好き。



「優太、結んで?」


「はは、しょうがねぇなぁ」



そう言って、あたしのネクタイに手をかける。


少し近づいた優太の顔。


思わず背伸びをして……


キスをしてしまった。



「……」



その瞬間、優太のすべての動きが止まって……


視線をあたしに止めた。


優太は小さく息を吐いたあと、ネクタイは中途半端に結ばれたまま、右手であたしの後頭部を押さえて、唇を強く押しつけてきた。



「…んッ…」



貪るような激しいキスをしたあと、唇を離した。



「ったく、……朝から煽るなよな」


「えっ」



煽る?



「そうだ、……絢華、これ……」



そう言って手渡されたものは……



「えっ!?」


「部活ん時つけろよ?」


「……」



これって……
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