流れ星☆彡
「佐川」



佐川とは部長のこと。



「何?」


「一年がこれを付けてたらダメなのか?」



優太の手を見ると、あのリストバンド。


嫌がらせされていた先輩に“一年のくせに付けるな”と言われてから、あのリストバンドはずっとあたしのタンスで眠ってる。



「別にそういう決まりはないけど」


「じゃあ絢華が、俺のを付けてても問題ないんだな?」



優太は、また“一年のくせに目立ったことをするな”って言われないように、確認してくれてるんだ。


でも、そこまでして付けなくてもいいのに。



「いいわよ」


「だとよ?絢華これ付けとけよ」



そう言ってリストバンドを手渡されたけれど……



「でも、これ優太のじゃん?あたしのは家にあるもん」


「いや、これが絢華のなんだって。この間、おまえんちから持ってきた」



優太は、普通にそう言ったけれど……


ちょっと待って!


あたし、タンスに入れたよね?


しかも、……下着の段に……



「勝手にタンス開けたの!?」


「まあな」


「……」


「他のは見てねぇって。カラフルな下着とかセクシーな下着とか……」



思いっきり見てるじゃん!



「優太のバカッッ!」


「あはは」



もう、恥ずかしすぎるっ。
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