流れ星☆彡
「佳菜子さんがね……あっ、佳菜子さんって仕事を教えてくれてる人なんだけどね、あたしが15才に見えないって、……18とか19だと思ったって言ってた」


「俺も、絢華は15には見えねぇけど?」


「えっ!?」



初耳だけど……



「最近の絢華は綺麗になったって言っただろ?それって、大人っぽくなったってことだったんだけど」


「そうなの?」


「絢華にはちゃんと言葉にしねぇと伝わんねぇな」



そりゃそうだよ。


言葉にしてくれなきゃ……


もうあの時のような……


中学のあの一年間のような……


そんな思いは、……したくない。


ちゃんと言葉で伝えてほしい。











「紗羽、またコクられたの?」



今日も旧校舎の屋上で、お弁当を広げながら昼食を摂っているんだけど……


ここへ来る前に、また紗羽にお呼びがかかったんだ。



「うん」


「やっぱり紗羽は噂どおりなんだね」


「噂って?」


「優太が言ってたんだけどね、紗羽とあたしが噂になってて……かなり目立ってるって言われた」


「確かに絢華は目立ってるよねぇ」



紗羽が言ったこの一言に“いやいやいやいや”と思いながら言葉を返す。



「それは、紗羽でしょ?」


「いや、絢華でしょ」


「何でよ?」


「優太さんと付き合ってる時点で目立ってるじゃん」



あ、そういうことね。



「あたしって、優太の付属品だからね」



優太が目立つ存在だから、隣にいるだけで、無条件で注目されちゃうんだ。
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