流れ星☆彡
実は裏側にはひそかに“AYAKA”って縫ってあるんだ。


これは内緒。


重いって思われたらイヤだから……


裏なんて、普通見ないからね。


でも……



「あれ?」


「ん?何?」


「なんか、固いものが引っ掛かるんだけど」



優太は、つけたばかりのリストバントに手をかけた。



「わっ、ダメ!!」


「こっちの方がいいじゃん」



そう言って微笑む優太に、どきんと胸が高鳴る。


どんなことをしても、優太には、すぐにバレちゃう。


優太は、リストバンドを裏返しにして付けた。



「優太、頑張ってね!」


「ん」



そして、あたしの頭をポンポンと撫でてから、コートへ走っていった。



「相変わらず、優太さんってカッコイイね」


「うん!」


「でもさ、あたしの存在にすら気付かないって、ほんとに絢華しか見てないんだね」



そうなのかな?


そうだったら嬉しいな。



試合が始まると、ずっと胸がどきどきして、きゅんきゅんして……


優太でいっぱいになった。


応援席から、優太への黄色い声もいっぱい飛びかっていたけれど、それに負けないくらいに、あたしも優太の応援をした。


やっぱり桜ヶ丘の男バスは強くて、決勝戦にも勝って八月に開催されるインターハイへの切符を手に入れた。
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