流れ星☆彡
「優太、何に乗るの?」


「次はあれ」



この遊園地には、ジェットコースターが二種類あって、子供でも乗れそうな小さめのものと、クルクル回転する激しいもの。


優太が指差したものは、小さい方だけど……



「優太、乗れるの?」


「あっ今、ちょっとバカにしたな?」


「だって、……優太に勝てるものがあるなんて嬉しいんだもん!」


「一つだけ譲ってやったんだよ」



口を尖らせながら言う優太が、どうしようもなく愛しい。



「ふふ、そういうことにしておくよ」



ジェットコースターに乗って、ゆっくり坂をあがり始めたら……



「この上がってる時が、一番キツい。胸が痛ぇー」


「そう?あたしはこの時が一番どきどきわくわくするよ」


「絢華、すげぇわ」


「ふふ、優太、手ぇ繋ごう?」


「そうだな」



そう言って握ってくれた手は凄くあったかくて、胸がきゅんとした。



「優太、なんか付いてる」


「ん?どこ?」


「こっち来て」
< 168 / 404 >

この作品をシェア

pagetop