流れ星☆彡
「はは、ほんとだよ」


「じゃあ、次はあれ乗ろうよ!」


「は?」



あたしが指差した先を見て、表情も体も固まった優太。


それに気付かないふりをして、優太の手を引っ張りながらその場所へ足を進めた。


そのアトラクションを目の前にして、



「ちょっ、待て!絢華!」



かなり慌て始めた優太。



「ん?」


「これは、……無理だ……」


「そうなの?」



やっぱり無理か。


フリーフォールは、絶叫系が苦手な人にはキツいよね。


そうかなとは思っていたけれど。



「じゃあ観覧車乗ろう?」


「……」



そのまま優太の手を引っ張って、歩きだそうとしたけれど……



「え」



前に進まない。



「優太?」


「……乗るか?」


「観覧車でしょ?今から行くよ」


「……これだよ」


「えっ」


「フリーフォール」



今無理だと言ったばかりなのに、突然『乗る』と言いはじめた優太。


リベンジだと言って、今日はここへ来た。


だから、絶対に無理してる。



「いいよ、無理しなくて」


「いや、乗ろう」


「いいって」



優太はあたしの手を引っ張って、フリーフォールの入口まで来た。



「優太、いいってば!」



苦手なものに乗って、失神とかしたらどうすんのよ!
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