流れ星☆彡
「大丈夫だって」


「さっきは無理だって言ったじゃん」


「一回だけならいける」


「……ほんとに?」



半信半疑に聞いてみる。



「ん」


「無理しなくていいんだよ?」


「大丈夫だって」



なんて言うから……


結局乗ったけれど……



「大丈夫?」



近くのベンチで項垂れるように座る優太。


落ちる瞬間は、あたしの手を痛いくらいに握って、表情も固まっていた。



「ん、……あれの何が楽しいのか、全くわかんねぇ」


「ふふ」


「だから、笑うなって」


「……優太、ありがとう」



あたしのために、乗れないものを乗れるようになってくれた。


こんなに嬉しい誕生日プレゼントはないよ。



「最後に観覧車乗るぞ?」


「うん」



復活した優太が、あたしの手を引いて……


観覧車に乗った。


小さな箱に乗ったら、優太が隣に座ってきて、肩を抱いた。



「あんまり楽しくなかったか?」


「そんなことないよ。凄く楽しかった」


「ほとんど乗れなかったのに?」
< 171 / 404 >

この作品をシェア

pagetop