流れ星☆彡
「まあでも、優太は須藤ちゃんが絡むと、冷静ではいられねぇもんな」


「うるせぇよ」



そう言って、口を尖らせている優太が、凄くカワイイ。



「ふふ」


「絢華も笑うなよ」


「だって」


「で?昨日は泣かなかったのか?」



なんて、太一さんは意地悪そうな笑みを浮かべながらそう言ったけれど……



「泣かねぇよ」



優太は、ぶっきらぼうにそう応える。



「優太、頑張ってたもんね」


「あはは、なんか、いつもと立場逆転してねぇ?」



太一さん、めちゃくちゃウケてるし。



「昨日は誕生日だったから、絢華に主導権譲ってやったんだよ」



確かにちょっぴり上に立てた気がした。


とはいっても、やっぱり昨日のことに関しては、優太の想いが強すぎて、上に立てたと感じたのは、ほんとにちょっぴりだけだったけど。



「なんだよ、主導権って、……夜の話?」



太一さんがニヤニヤしながら言っている。


夜……?


首を傾げていると……



「アホか。それは俺が握ってんだよ」


「あはは、相変わらずオープンだな」



何の話?



「何がオープンなの?」


「絢華はわかんなくていい」



そうなの?


ふと前を見ると……



「あっ、紗羽だ!優太、あたし行くね」



少し前に、一人で歩いている紗羽の背中が見えた。


だから、優太の手を離して……



「優太は紗羽ちゃんに負けてんだ?」


「うるせぇよ」



その会話を背に、紗羽のもとまで走った。
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