流れ星☆彡
「絢華」



呼ばれた声に、身体がビクッとなってしまった。


こんな反応をしたいわけじゃないのに……


俯いたままでいると……


優太の気配がして、ぎゅっと抱き締められた。



「絢華、ごめんな。俺、こんなに絢華のことを傷付けていたんだな」



優太のこの言葉に、涙がポロポロと溢れてきた。



「絢華、明日は一緒に過ごそう?つか、傍にいて?俺、絢華に祝ってほしい」


「ゆ、うた……いいの?」


「あたりめぇじゃん」


「ほんとに?」


「ほんと。俺は絢華に祝ってもらいてぇ」


「祝う。……大好きな優太の誕生日を祝いたい」


「やべっ」



抱き締めている優太の腕に力がこもった。



「絢華、チャイムが鳴ったけど……次の授業何?」


「……サボる。このまま優太と一緒にいたい」


「……だからっ、……そういうのがやべぇんだって」



そう言って、抱き締めていた腕をゆるめた。



「外に出ようか?」


「外?」


「ん」



優太の指差した先は……屋上。


コクンと頷くと、優太はあたしの手を引いて屋上へ出た。


風が気持ちいい。


フェンスに寄り掛かりながら、二人で肩を並べて座った。
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