流れ星☆彡
「あんなの卑怯じゃん」


「……」



葉山くんも見てたんだ。



「須藤？」


「大丈夫。優太の彼女をするってことは、こういうこともついてくるんだよ」


「なんかおかしくねぇ？確かにあの人すっげぇモテているけどさ。俺からすれば須藤だって、あの人と同じくらいモテてんだよ」


「あたし、そんなにモテないよ」


「そういうとこ鈍感なんだな」



葉山くんは、ふっと笑みを漏らしながら言う。



「鈍感じゃないもん」


「もしさ、俺がここで須藤に、さっき見たことと同じことをするとするじゃん？」


「えっ！？」


「あはは、しねぇよ。例えばだって」



なんだ、普通にびっくりした。



「そんでさ、それをあの人に見られたとすんじゃん？そしたら、“須藤はモテるから仕方ねぇ”って割り切れずに、ぜってぇに俺、殴られると思うんだよね」


「……」


「そんだけのことをされたんだからさ」



確かに、逆の立場なら、そうなりそうな気がする。


でも、“もし”なんて仮定を考えていても仕方ない。


それに、起こってしまったことをグダグダ悩んでいても、仕方ない。



「……もういいや」


「は？」


「なんか、葉山くんが話しているのを聞いていたらどうでもよくなった」


「何言ってんだよ」


「……ありがとね」
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