流れ星☆彡
浴槽に入って、後ろから優太に抱き締められた。


どきどきが止まらない。



「絢華の心臓、すっげぇどきどきいってる」



なんて笑いながら言われて、頬が熱を持ち始める。



「だって、どきどきするんだもん」


「俺もどきどきしてるけど、絢華には負けるな」



優太のこの言葉に、めちゃくちゃびっくりした。



「優太もしてるの?」


「俺はいつも絢華にどきどきしてるよ」



優太はいつも余裕の表情を浮かべているから、あたしだけがどきどきしてるんだと思っていた。



「絢華、こっち見て」



振り向くと、優太のあったかいキスが降ってきた。


いつの間にか深いキスに変わっていて……



「このままベッドに運んでいい?」



そんな優太の言葉に、


ただ頷いていた。









気付いたらクリスマスも年越しも、おばあちゃんと三人で過ごしていて、優太は須藤家の一員になったみたいだった。


優太もここに住んじゃえばいいのにって思ったりもするけれど……


たぶん優太は“いつか親父が帰ってくるかもしれないから、ここにいたい”って思ってる。


いつかそう言っていたから。


生活費はほんとにわずかだけど、振込まれているらしいし、まだ自分は捨てられたわけじゃないって思っているんだと思う。
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