流れ星☆彡
行き先は、いつかのように街。


街中を、ただ手を繋いで歩きたかった。


雑貨屋さんで、アクセサリーを手に取りながら選んだり……


駄菓子屋さんで、10円のお菓子を買って、その場で口に入れたり……


電気屋さんに入って、マッサージチェアに座ってみたり……


最後には、ゲーセンに入ってプリクラを撮った。


ぎゅっと抱きついた写真……


顔を寄せ合っている写真……


キスしている写真……


これが制服でする最後のデートだって思ったら、物凄く寂しくなってしまった。



「絢華、どうした?」


「あっという間だった」


「ん?」


「一年間」


「そうだな。でも……」



優太はあたしの顔を覗き込んで……



「卒業しても、俺らはずっと一緒だろ?」


「優太?」


「ずっとずっと一緒にいような」



その言葉に、涙が溢れてきた。



「うん、ずっと一緒にいる」



薄暗くなってきた公園で、ぎゅっと抱き締め合った。
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