流れ星☆彡
「今日の体育、バスケだって!」


「ほんと?」



体育の授業でバスケをすることはあまりないから、こういう日はテンションが上がる。


でも……


バスケだったことが……


失敗だったんだ。


着替える時、みんなに背中を向けながら手早く着替えた。


制服は襟があったからまだマシだったけど、体操服を着ると、首筋はもちろん胸元の跡までチラチラ見えて、気になって仕方がなかった。



「絢華、髪は結ばないの?邪魔じゃない?」



凄く邪魔だけれど……



「大丈夫」



そう言って始まった体育の授業。


あたしって、夢中になると周りが見えなくなるんだよね。


それをすっかり忘れていた。


交替でコートに入ってミニゲームをする。


バスケをし始めると、すぐに夢中になってしまうあたし。


キスマークのことなんか、頭の中からすっかり消えてしまっていた。


ゲームの途中で久美が、



「絢華、これ貸してあげる」


「ありがとう」



何気なく受け取って、何気なくそれを付けた。



「絢華!?」


「ん?」


「やっぱ、それ返して」


「えっ、なんで?」
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