流れ星☆彡
ピーッ



あ、ゲームが再開しちゃった。



「あとで返すね」


「ちょっ、絢華!」



この時、久美の言うことを聞いておけば良かった。


と、心底後悔した。


ゲームが終わって、後ろからするりとシュシュがはずされる。



「え」



振り向くと、久美がいて……



「絢華のバカ」


「何?」


「忘れてるでしょ?」


「何を?」


「今日は何で髪に手を掛けてこなかったの?」


「……っ!」



思わず左手で首筋を押さえた。



「たぶんみんな気付いてるよ。結構濃いめだよね、それ」



顔がかぁぁって熱くなった。



「ここからも見えてるし」



そう言って、あたしの襟元を引っ張る。


でも、その瞬間びっくりしたのはあたしじゃなくて……、久美。



「何、これ……何個付いてんの?」


「ヤダ、久美。離してっ」



いつまでも襟元を引っ張ってるから、手をはねのけた。



「絢華の彼氏って凄いね。そんなに独占欲あるんだ?」


「そんなんじゃないよ」



たぶん、あの時真剣に話してた優太のことを、あたしがいつまでも笑っていたから、わざとこんなに付けたんだと思う。
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