流れ星☆彡
「まあでも、卒業式の時のあれを見れば納得だね」


「もう、勘弁して」



ピーッ…


今やっていたゲームが終わって、紗羽が戻ってきた。



「あたし、バスケって苦手。全然センスないや……って、絢華?どうかした?」


「かなりへこんでると思うよ」



あたしの代わりに久美が口を開いた。



「え、何で?」


「紗羽も気付いてたでしょ?絢華の首筋」


「……」



紗羽の視線があの跡へ向かう。


やっぱり気付いてたんだ。


はぁ……


もうヤダ……


優太のバカ。


何が“おバカな俺が付けた、絢華への愛の証”よ。


でも……



「愛の証……か…」


「は?」



あ、声に出てた。


もう見られちゃったなら仕方ないか。



「もういいや。久美、シュシュ貸して?」



髪を左耳の下辺りでまとめてシュシュを付けた。


この辺りでまとめれば一番隠れる。



「何?開き直り?」


「はは、うん。優太が“愛の証だ”って言ってたから、隠す必要ないじゃん?」


「“愛の証”ねぇ、優太さんが言いそうな言葉だね」
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